Deep Learning
Deep Learning
深層学習は一般に深い層のニューラルネットワークのことを指し,機械学習アルゴリズムの一種です.画像等の特定の情報から,そこに何が写っているのか?を推定したり,過去の時系列から未来を予測する技術などに利用されます.本研究室では,様々な外部機関と共同研究を行っており,深層学習の実社会適用や,新規アルゴリズム開発に取り組んでいます.深層学習は,教師ありデータを準備するだけで実施できると思われがちですが,多くのパラメータの調整や,データの整形,深いモデルを学習させるための工夫,別ドメインデータの活用など,様々な研究領域があります.
研究テーマ例
GANを用いたフォントの自動生成,プラズマ波動の自動検出(共同研究:ISAS/JAXA),漁獲物の魚領域検出と魚種推定(共同研究:水産研究・教育機構),歯科診断画像認識に関する研究(共同研究:福井大学病院),等
研究業績(抜粋)
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Specific Plasma Wave Detection
太陽地球系科学の分野では,人工衛星で観測した宇宙空間の情報を解析することで自然現象の仕組みを解明することに取り組んでいる.現象を解析する際には,大量の観測データの中から特定のプラズマ波動現象を精度よく抽出する必要がある.しかし,高時間分解能で24時間365日観測され続けるデータから,目的の現象を手動ですべて抽出することは困難であり,本来の解析作業に充てる時間を圧迫しかねない.そこで,プラズマ波動現象の中でも高域混成共鳴放射(UHR放射)と呼ばれる現象に焦点を当て,これを自動で推定する手法を開発する.観測データは周波数スペクトルの時系列変化であり,各時刻における周波数スペクトルからUHR放射を抽出する回帰問題を,機械学習を用いて解く.
Dental Personal Identification
災害時等には多くの身元不明者が発生することがあり,身元の特定手法が求められます.歯は熱や衝撃に強く,歯列や歯科矯正,歯科治療痕は個人を識別する十分な特徴を持ちえます.多くの場合は歯科医師らの協力による目視で,X線撮影画像やCT撮影画像を用いた認証が行われます.本研究プロジェクトでは,X線やCT撮影画像を用いて,個人認証を行う深層学習手法を開発しています.特に少数の訓練データからモデルを訓練する技術開発が求められます.
Fish Recognition
持続可能な水産業の実現には,適切な資源調査,科学的根拠に基づく資源評価,そして資源管理が不可欠です.一方資源評価の基礎データとなる資源調査は現在水産研究職員らの手作業で行われることが多く,データ化は十分とは言えない状況です.本研究プロジェクトでは,水揚げ後即座に画像認識により漁獲物の詳細情報を電子データ化する基盤開発を行っています.
後者の引用文献では,魚種の認識タスクを深層学習で実現する際に,科だけでなく種まで詳細に分類するタスクに取り組んでいます.画像情報に加えて,鰭条数などの計数形質データを用いたマルチモーダル学習により,詳細な魚種判別手法を提案しました.